〜駒園ヴィンヤード〜in塩山〜 中編
モグラも大切な仲間!生き物の活気溢れる畑へ
駒園ヴィンヤードのトップ・キュベの名は「駒園」。ワイナリーから1分も歩いたところで「ここです」と近藤さん。まさか目の前とは…!
正面に小さな雑木林のあるこの畑は、モズやそれを狙うハヤブサがやって来るそう。ふと足元に目をやればタンポポが咲き乱れ、すぐ側にはモグラ塚。石をひっくり返すと蟻が元気に動き回ります。決して大きいわけではない畑ですが、そこに生きる生き物たちの活気に満ち溢れていました。自然が豊か!
駒園では甲州をはじめ、シャルドネを栽培しています。平均樹齢は40~60年のぶどう畑ですが、数本だけ80年近いぶどうの樹もあるそうです。そして今新しく植えている若木は、樹齢80年の樹から枝を分けて接ぎ木をしているんだとか。
自然に寄り添うことに重きをおいている駒園ヴィンヤードのぶどう畑は、草生栽培をベースにしています。季節によりぶどう畑に咲く花はさまざまだそうです。
ふと、畑のほぼ中央にあるぶどうの樹に目が止まりました。地上から1メートルほどの部分で切断されています。断面に注目してみると、こげ茶の樹液の塊がありました。触ってみると、ぷにっとした感覚。まだ新しいもののようです。
「樹液が出ている部分はまだ生きているんですよ。もしかしたら枝が生えてくるかもしれません」と近藤さん。
樹齢は60年ほどの樹だそうです。幹の部分はきのこが寄生したり、虫に食べられてしまったり。それでも樹液が出てくる場所はまだ生きている。ぶどうの生命力の強さを改めて感じます。
そして、改めて見ると畑にはたくさんの小さな土の塚があります。このモグラ塚、おそらく活発に動き回っているのでしょう。ぶどうの樹に影響はないのでしょうか。
「ぶどうの樹って地上の枝と同じくらい、地中の根も広がっているんですよ。でも地中の根は剪定できないでしょ。だからモグラが根っこをかじってくれたら、それが土の中の剪定作業なんです」と笑顔。
地中の根をモグラが適度に噛み切ったり、引っ掻くことで新しい毛細根が生まれるそうです。モグラもワイナリーで一緒に働く大切な仲間なんですね。
続いて醸造施設に向かいます。後編へ!
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ワイナリー名:駒園ヴィンヤード
電話:0553-33-3058
会社営業時間:10:00~16:00
ショップ定休日:土日祝日
見学:ワイナリーへお問い合わせください。
HP:https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/specialty/n_6987.html
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【りょーこ プロフィール】
Vinetree株式会社 メディア担当
1990年生まれ・千葉県出身。食べ物、お酒をこよなく愛する。最初は海外のデイリーワインから始まり、まもなく日本ワインのとりこに。家飲みでは飽き足らず飲み歩く日々。最初から最後までハッピーな気分で飲みきれるワイン、悲しいことがあった時に付き合ってくれるワインたちが大好きです!