てくてく日本ワイン旅行

Vol.5 ルミエールワイナリーin笛吹市 〜後編〜

~美しい醸造棟、驚きの地下空間。~

醸造棟前では、営業部長さんと工場長さんがワイン樽を改造中。これらはいずれ、ワイナリーの案内看板にするそうです。

そしてワイン醸造の中核、醸造所を見学。背の高い建物の中で一番目を引くのは、整然と並べられた醸造タンクです。清潔な工場内には、ワイン醸造につかわれる機械類も多く、時期により使用していない機械はワイナリーツアーの際の説明用に一部、展示されています。実際に使用されている機械にはほんのりぶどうの香りがするようで、わくわくしてきます。

そしてここにも隠れたポイントが。ワインを醸造するタンクには、ぶどうのモチーフがあります。どのタンクにあるのかは、ツアーに参加して実際に探してみてくださいね。

そしていよいよ石蔵発酵槽の見学へ。

まずは石蔵発酵槽の上部から。ガラス張りになった部分から、迫力のある石蔵発酵槽を見学できます。登録有形文化財の証しとなる石碑もあり、歴史を感じさせますね。続いて階段を降り、実際に地下セラーを見学。

地下セラーの中は静かで、また温度は一定に保たれているようでした。これはあくまで自然の力、石蔵の力です。花崗岩から作られたこの石蔵は、日本初のヨーロッパ型横蔵式半地下貯蔵庫、地下発酵槽で、100年以上の歴史を持つ設備です。先人の知識を活かした技術は、現代まで脈々と受け継がれています。

ここで醸されるワインには言葉では表現できない力強さがあるようです。

まるで地下神殿のようなこの空間では、ワインに神秘的な力が宿るのかもしれません。

~ぶどうとワインの光を放つワイナリー~

地下セラーから地上へ戻り、ワイン樽の日除けの道を進みます。ツアー後はお楽しみのワインテイスティングです。

ルミエールワイナリーのテイスティングは、カードを購入して自由にテイスティングするキャッシュレス方式。気軽にワインを楽しめます。

それにしてもルミエールワイナリーのテイスティングは種類が豊富。ずらっと並んだテイスティングワインの中には、先ほど見学した「石蔵和飲」や「ミルズ」、そして宮内庁御用達ワインも。時期によってテイスティングできるワインの種類は変化しますが、自分好みのワインを見つけることも楽しみなポイントです。

そしてこのテイスティングルームの一押しポイントは、何と言っても景観の素晴らしさ。

テイスティングルームとレストランは同じ建物内にあります。上品な日本庭園の向こう側にぶどう畑を見ることができ、若干見える部分は異なりますが素晴らしい風景を眺めながらワインを楽しむことができます。

しかもこちらのテイスティングルーム、併設しているショップで購入したおつまみ類もつまみながらテイスティングOKという太っ腹な空間です。

お土産のオススメはワイナリーショップでしか購入できない「ワインベーコン」。赤ワインのたまりにじっくりと漬け込んだ山梨県産豚バラ肉を薫製にしたもので、ルミエールワイナリーオリジナル商品です。可愛らしいグラスマーカーなどのワインアイテムも充実しており、ショップ内を見て歩くのもウキウキしてしまいます。

ワイナリーの隅々まで堪能していたら、あっという間に1日が過ぎてしまいました。

でも忙しなくというより、緩やかに、穏やかに。

じんわりと、あたたかな日差しのようです。

それはまさに「ルミエール」、日本ワインの未来を照らす太陽のような光を感じました。

みなさんもぜひ、「宮内庁御用達のワイナリー」を体験しに、ルミエールワイナリーを訪れてみてください。

  

【ワイナリー情報】

・ルミエールワイナリー

・住所 山梨県笛吹市一宮町南野呂624

・営業時間 9:30〜17:30

・定休日 年末年始のみ

・電話 0553-47-0207

・ワイナリー見学:可(要予約)

・ホームページ http://www.lumiere.jp/