私のワインを探して

寝過ごし厳禁！西荻窪で味わう至高の日本ワインたち

白河夜船といえば、大方の人が思いだすのは吉本ばななの小説かもしれないが、西荻窪界隈においては今、日本ワインとクラフトビールを豊富に取り揃えた「Le 白河夜船（ルシラカワヨフネ）」の存在感が増している。

2017年末にオープンしたこのビストロ、ウリはなんといっても通好みの品揃えにある。10個のタップを目当てに訪れるビール党も多いが、本稿で注目したいのは、ソムリエの資格を持つオーナーが目利きした、旬の日本ワインの数々だ。

この日も清澄白河フジマル醸造所の樽生デラウェアや奥野田ワイナリーのハナミズキブラン、酒井ワイナリーの小姫さんなど、こだわりたっぷりのラインナップが目についた。白河夜船とはもともと、周囲の状況に気づかないほど熟睡してしまう様子を意味する言葉だが、ワイン好きにとってはむしろ、刺激的で眠気の吹き飛ぶ晩餐になりそうだ。

国産品にこだわっているのはドリンクだけでなはない。国産食材にこだわったフードメニューも人気で、生ハムやチーズといったアテから、パスタやパエリアといったシメのものまで、ひととおりのニーズに応えてくれる。

カジュアルな雰囲気と相まって、一人飲みでも仲間との飲み会でも使い勝手の良さは西荻窪でも随一。帆船がゆれる暖簾を目印に、今宵も極上の一夜をお過ごしいただきたい。